Growth四季の飼育
低水温時では、ろ過バクテリアの働きが悪いので、フィルターを掃除するときは水を換えずに、又水換え時には、フィルターは触らずにいた方が良いです。
水の割加減は、半分換えが基本です。換えた後に、水が白濁するのは換え過ぎでろ過バクテリアが流れてしまっています。あまり食べないので水換えのペースも、夏の半分~3分の一くらいで、充分です。
エサは控えめに、消化能力がほとんどない為、痩せない程度に与える。水温8度以下では、エサは必要ありません。低水温での食べさせ過ぎは、転覆病や松かさ病の原因になります。
フィルターからウールを外して、植物プランクトンと共存させて飼うと、これがエサになり水質を安定させ体表を保護します。
只、食べさせないと泳がなくなりますので、泳ぐところを見たい方は、ごく少量の低蛋白の餌を暖かい昼間に与えます。
3月を過ぎると一口から始め、欲しがるのを見て増やしてゆきます。
昔は「起こす」と言って池をこすり、全換えをして新しい水にしていました。25年位前に大陸からヘルペスウイルスが侵入してからは、半分割を繰り返して徐々に薄めるようにし、又食べさせ過ぎでも免疫が落ちて発症しますので、控えめにしましょう。
ヘルペスウイルスの発症しやすい温度は、16~23℃位で4月中旬位からの4~50日間です。この時期は、全体に動きが悪くボーッとした感じがあります。穏やかに飼育してやり過ごすのがポイントです。期間が過ぎると、急に動きが良くなり、食欲が活発になります。
発症すると、ヒレがやや白濁し水面又は底でジッと動かなくなりますが、こうなると触らず食べさせず、治療薬はないので、二次感染を防ぐ事をしながら治るまで様子見です。
水温15~20度は、病気の適温でもあり、汚れがあると白点虫(原生動物)、ろ過バクテリアの状態が落ち着かないと、白雲症(シュードモナス菌)、水カビ(水生菌)、風邪ひき(原虫トリコディナ)、赤斑病(エロモナスハイドロフィラ菌)、またウオジラミ、イカリ虫(寄生虫)などが発生し難しい時期です。
産卵が近付くにつれて、食べて栄養を蓄えようとしますので、状態が良ければ大きくも出来ます。
この時期、低気圧と急激な気温低下で、調子を崩しやすいので、体調を見ながら我慢の時期です。
梅雨が明けると、水温25℃以上の成長期がやってきます。食べて水を汚しもしますが、ろ過バクテリアも活発に働き処理します。大きくするためには、交換ペースを速め7~8割を新水で割って、エサの回数を増やしこまめに与えます。高蛋白の色揚げ飼料や増体用を使うと効果的です。
夏に気を付ける病気は、ダクチロギルス(吸虫)で、鰓の奥深くに食いついて弱らせます。稚魚ですと鰓が腫れて鰓ブタが持ち上がります。
呼吸困難に陥り、ぼーっとします。成虫を落とすのが難しくなっていますので、卵をたたく意味として週一でリフィッシュやマゾテン液(トリクロルホン)を連続散布するのがコツです。
その他ヒレの先に白い縁取りができる、尾ぐされ病や鰓ぐされ病(カラムナリス症)があります。
菌が集団を形成し、蛋白質融解酵素で鰓やヒレを溶かします。菌が出す毒素で腎不全が起き、呼吸は早く泳がなくなり、死に至ります。
通年で出ますが、夏のものは進行が早く、10年前くらいから出始めたものは、薬が効きにくいため、厄介です。
水換え後にアグテン(マラカイトグリーン)と塩0.2パーセントで抑えます。完全に菌株をたたいてないと再発しますので、治っても再度同様の消毒をした方が良いです。
水温低下とともに、越冬用に食いだめして皮下脂肪を付け、大きさ、色つや、カシラなど成果が分かります。
9月下旬位から40日間、再度ヘルペスの時期が来ます。水替えを半分割に戻し、エサを抑え気味でやり過ごします。
他の病気も、春同様に出やすいため冬前にグリーンfクリア(安定化二酸化塩素)等で消毒すると良いでしょう。
11月になると、成長期が終わっていますので、無理に食べさせる必要はありません。
長い冬に備えて、バクテリアやアオコで水の状態を作っておきましょう。
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